レーザーは数十年にわたり、医療部品の開発・製造において確固たる地位を築いてきました。この分野では、他の産業用途分野と並行して、ファイバーレーザーの市場シェアが飛躍的に拡大しています。低侵襲手術や小型インプラントといった次世代製品の多くは小型化が進み、材料への高度な加工が求められています。レーザー技術は、こうしたニーズに応える理想的なソリューションです。
精密薄金属レーザー切断は、医療用チューブツールや部品の製造に求められる特殊な切断要件に最適な技術です。これらの製品では、鋭利なエッジ、輪郭、エッジ内部のパターンなど、多様な切断形状が求められます。切開や生検に使用する外科用器具から、特殊な先端や側壁開口部を持つ針、フレキシブル内視鏡のパズルチェーンリンクに至るまで、レーザー切断は従来の切断技術よりも高い精度、品質、そして速度を実現します。


コロンビアの金属ステント製造用GF-1309小型ファイバーレーザー切断機
医療業界の課題
医療業界は、精密部品メーカーにとって特有の課題を提示します。最先端のアプリケーションであるだけでなく、トレーサビリティ、清浄度、再現性といった点でも厳しい要求が求められます。ゴールデンレーザーは、お客様に最高品質の製品を、可能な限り信頼性と効率性を重視して提供するための設備、経験、そしてシステムを備えています。
レーザー切断の利点
このレーザーは、0.001インチ径のスポットサイズまで集光できるため、医療用切断に最適です。これにより、高速かつ高解像度で、非接触かつ「ツールレス」の微細切断プロセスを実現します。レーザー切断ツールは対象物に接触する必要がないため、あらゆる形状や形態に合わせて方向を調整でき、独自の形状を加工できます。
熱影響部が小さいため部品の歪みがない
複雑な部品の切断能力
ほとんどの金属やその他の材料を切断できます
工具の摩耗や損傷なし
高速で安価なプロトタイピング
バリ除去の低減
高速
非接触プロセス
高精度と高品質
高度な制御性と柔軟性
例えば、レーザー切断は、窓、スロット、穴、スパイラルなど、様々な形状が求められるカニューレやハイポチューブなどの小型チューブに最適なツールです。レーザーは0.001インチ(25ミクロン)の集光スポットサイズで高解像度の切断を実現し、材料の除去量を最小限に抑えることで、必要な寸法精度に応じた高速切断を可能にします。
また、レーザー加工は非接触であるため、チューブに機械的な力が加わることはありません。つまり、押す力、引っ張る力、あるいは部品を曲げたりたわませたりするような力は発生せず、プロセス制御に悪影響を与えません。また、切断工程中にレーザーを正確に設定することで、作業領域の温度を制御できます。これは重要な点です。なぜなら、医療部品や切断形状は小型化しており、小さな部品は急速に加熱され、過熱する可能性があるからです。
さらに、医療機器の切断用途のほとんどは、厚さ0.2~1.0mmの範囲です。医療機器の切断形状は一般的に複雑であるため、医療機器製造に使用されるファイバーレーザーは、多くの場合、変調パルス方式で動作します。特に厚い断面において、より効率的な材料除去によって残留熱の影響を低減するには、ピーク出力レベルをCWレベルより大幅に高くする必要があります。
まとめ
医療機器製造において、ファイバーレーザーは他のレーザー技術を代替しつつあります。切断用途は近い将来ファイバーレーザーでは対応できないという以前の予想は、かなり以前に修正されました。したがって、レーザー切断の利点は、医療機器製造における精密切断の利用の飛躍的な増加に貢献し、この傾向は今後数年間続くでしょう。
